Word のプロパティに残る会社名・管理者・分類と、テンプレートから引き継がれる値
最終更新日:2026 年 10 月 19 日
要点:Word の文書には、作成者のほかに、会社名・管理者・分類・キーワード・コメント・ユーザー設定のプロパティが入っていることがあります。社内のテンプレートにこれらの値を入れておくと、そこから作った文書に引き継がれることがあります。私たちが合成したテンプレートで試したところ、作成者と最終更新者以外のこれらの値がすべて新しい文書に移り、テンプレートの名前と置き場所のパスも記録されました。送る前に[詳細プロパティ]で一つずつ確かめるか、プロパティをまとめて取り除き、テンプレートの名前とパスも見てください。
作成者の名前についてはWord の作成者の名前を送る前に消す記事にまとめています。このページは、それ以外のプロパティとテンプレートを扱います。
プロパティの項目と、ファイルの中の場所
Microsoft の「Office ファイルのプロパティを表示または変更する」は、[詳細プロパティ]について「[ファイルの概要]タブでは、[タイトル]、[サブタイトル]、[作成者]、[管理者]、[会社名]、[分類]、[キーワード]([タグ]とも呼ばれます)、[コメント]を追加または編集できます。」と書き、[カスタム]タブのプロパティを「Microsoft 365 ドキュメントに対して定義するプロパティです。」と説明しています。.docx の中では、これらは 3 つの部品に分かれています(ECMA-376 第 2 部のコア プロパティ、第 1 部 §15.2.12 の拡張とユーザー設定のプロパティ)。
| 画面の項目 | .docx の中の場所 |
|---|---|
| タイトル・サブタイトル | docProps/core.xml の dc:title・dc:subject |
| 作成者・最終更新者 | docProps/core.xml の dc:creator・cp:lastModifiedBy |
| 分類・キーワード・コメント | docProps/core.xml の cp:category・cp:keywords・dc:description |
| 会社名・管理者 | docProps/app.xml の Company・Manager |
| テンプレートの名前 | docProps/app.xml の Template |
| ユーザー設定(カスタム)のプロパティ | docProps/custom.xml |
| 添付したテンプレートの置き場所 | word/_rels/settings.xml.rels の外部へのリレーションシップ |
テンプレートから引き継がれるもの(合成したファイルで確かめた)
どのプロパティがテンプレートから新しい文書に移るかを一つずつ書いた Microsoft のページは、見つけられませんでした。そこで、2026 年 10 月 19 日に、Windows の Word(Microsoft 365)で次のことを試しました。使ったのは架空の値だけを入れた合成のテンプレートで、実在の文書ではありません。
- 新しい文書に、タイトル・サブタイトル・分類・会社名・管理者・キーワード・コメントと、ユーザー設定のプロパティ 1 つを入れ、.dotx のテンプレートとして保存しました。
- そのテンプレートから新しい文書を作り、.docx で保存しました。
- 保存した .docx を zip として開き、上の表の部品を読みました。
結果は次のとおりです。
- 引き継がれた:タイトル・サブタイトル・分類・キーワード・コメント(
core.xml)、会社名・管理者(app.xml)、ユーザー設定のプロパティ(custom.xml)。 - テンプレートの値にならなかった:作成者と最終更新者。どちらも、文書を作ったパソコンの Office のユーザー名になりました。
- 新しく記録された:
app.xmlのTemplateにテンプレートのファイル名、settings.xml.relsにテンプレートのフルパス。パスにはパソコンのユーザーのフォルダーの名前が入っていました。
これは一つの版の Word で一度試した結果です。お使いの版やテンプレートでは違うことがあるので、社内のテンプレートから新しい文書を作り、[詳細プロパティ]で確かめてください。Normal.dotm(新しい文書のもとになる既定のテンプレート)に値を入れた場合は試していないので、同じように新しい文書を作って確かめてください。
ドキュメント検査とマクロの命令で消える範囲
Microsoft のドキュメント検査のページは、Word の「ドキュメントのプロパティと個人情報」の項目に、[ファイルの概要][統計][カスタム]タブの情報と「テンプレート名」を挙げています。
Word のマクロには、文書のプロパティやコメントなどを削除する命令 RemoveDocumentInformation があり、Microsoft のリファレンス「WdRemoveDocInfoType 列挙 (Word)」は、消す種類を「文書プロパティを削除します。」「テンプレート情報を削除します。」「すべての文書情報を削除します。」などに分けています。上で作った合成の文書に、この命令を種類を変えて使いました。
- 「文書プロパティ」だけ:タイトル・サブタイトル・作成者・最終更新者・分類・キーワード・コメント・会社名・管理者は空になり、ユーザー設定のプロパティの部品は無くなりました。テンプレートの名前と、添付したテンプレートのパスは残りました。
- 「すべての文書情報」:上に加えて、テンプレートの名前が Normal.dotm になり、添付したテンプレートのパスも無くなりました。
ドキュメント検査の画面で[すべて削除]を押したときに内部でどの種類が使われるかは、Microsoft のページでは確かめられませんでした。ドキュメント検査を使ったときも、消した後の写しで[詳細プロパティ]の[ファイルの概要]のテンプレートと、上の表の部品を見てください。
自分で確かめる手順
- Windows の Word で、[ファイル]→[情報]→[プロパティ]→[詳細プロパティ]を開き、[ファイルの概要]の会社名・管理者・分類・キーワード・コメントと、テンプレートの名前を見ます。
- 同じダイアログの[カスタム]タブで、ユーザー設定のプロパティを見ます。社内のシステムが書いた番号や分類が入っていることがあります。
- [開発]→[文書テンプレート]で、添付したテンプレートの場所を見ます。
- 文書の写しの拡張子を .zip に変えて開き、
docPropsの 3 つの部品とword/_rels/settings.xml.relsを、テキストとして読みます。 - 社内のテンプレートそのものにも、送り先に見せたくない値が入っていないかを確かめます。テンプレートを直せば、これから作る文書には入らなくなります(すでに作った文書には残ります)。
ScrubDrop がすること
ScrubDrop は .docx・.xlsx・.pptx をブラウザーの中で読み、ファイルはアップロードしません。作成者・最終更新者・会社名・管理者・タイトル・サブタイトル・分類・キーワード・コメント・日付・テンプレートの名前・ユーザー設定のプロパティを文書のプロパティとして見つけ、件数といくつかの値を無料で表示します(画面に出ない値もあるので、出ていないことは無いことを意味しません)。選べば無料版で取り除きます(1 回に 1 ファイル)。プロパティを表示するフィールド(DOCPROPERTY や AUTHOR など)は、表示していた文字を残してフィールドを外します。添付したテンプレートのパスは「他のファイルへのリンク」として一覧にし、取り除くのは ScrubDrop Pro です。結果は書いたものとは別のソフトでもう一度読み直し、通らなかったファイルは出しません。ヘッダーや本文に書いた会社名は、読む人に見せる内容として残します。
よくある質問
社内のテンプレートから作った文書に、テンプレートのプロパティは引き継がれますか?
私たちが合成したテンプレートで試したところ、タイトル・サブタイトル・管理者・会社名・分類・キーワード・コメントとユーザー設定のプロパティが、そこから作った文書に引き継がれました。作成者と最終更新者は、テンプレートの値ではなく、文書を作った人の Office の名前になりました。お使いのテンプレートでも、新しい文書を作ってプロパティを確かめてください。
作成者を消せば、会社名も消えますか?
消えません。作成者と会社名は別の項目で、ファイルの中でも別の部品に入っています。[ファイル]→[情報]の[プロパティ]と[詳細プロパティ]で、会社名・管理者・分類とユーザー設定のプロパティをそれぞれ確かめてください。
プロパティを消しても、テンプレートの名前は残りますか?
残ることがあります。Word のマクロの命令で文書のプロパティだけを削除したところ、テンプレートの名前と、添付したテンプレートのパスは残りました。すべての文書情報を削除する指定では、テンプレートの名前は Normal.dotm に変わり、添付したテンプレートのパスは無くなりました。消した後のファイルで確かめてください。
出典:このページからリンクした Microsoft のページは 2026 年 10 月 19 日に確認しました。テンプレートの試験は同じ日に、Windows の Word(Microsoft 365)と合成のファイルで行いました。
送る前に、プロパティを一覧で見てください。ブラウザーの中で動き、アップロードしません。無料版は 1 回に 1 ファイルで、見つけた隠れたデータを対応する種類について一覧にし、プロパティ・コメントを取り除き、変更履歴は承諾して取り除きます。ファイルを確認